中古PCパーツ市場監視が趣味のDazuです。
結論から言います。
この手の「安いゲーミングPC」は、ほぼ地雷です。
本日もいつも通り巡回していたところ、ビカビカに光って4万円程で購入できる「i7搭載ゲーミングPC」を発見!
i7搭載だし光ってめっちゃかっこい~!構成どんなもんかな、と商品ページを開いたところ、
中身スカスカ自称ゲーミングPCがそこにはありました。
何も知らずにこれを買って、
「自作PCってこんなもんか…」と嫌いになってしまう人が増えるのは、本当に悲しいです。
だからこそ、買う前にこの記事にたどり着いてほしい。
自称“ゲーミングPC”の構成
某フリマサイトにて発見したそのPCの構成はこちら。
(特定防止の為一部代替モデルに差し替えています。)
- Core i7 980 (15年前モデル)
→ 今の基準では完全に性能不足 - SSD 256GB(SATA)
→ OSしか入らん - HDD 4TB
→ じゃゲームこっちにいれんの?現代の感覚ではストレスMAX - GTX 980
→ フルHDで”動くだけ”
有名ゲームのベンチマーク結果”快適”と紹介されています。
重要なのは「何が書かれているか」ではなく、
「何が書かれていないか」です。
- CPUの“世代”が書かれていない
- メモリ規格(DDR3など)が書かれていない
- 実際のプレイ環境(解像度・設定)が書かれていない
都合の悪い情報ほど、意図的に隠されます。
なぜ「高性能i7」に騙されるのか
「i7=高性能」という思い込みが原因です。
確かにi7というのはIntelの上位ブランドですが、重要なのはそこではありません。
本当に見るべきは「世代」です。
今回のCore i7 980は約15年前のCPUで、
現在のエントリークラスCPU(i3クラス)にも劣る性能です。
つまり、
- i7だから速い → ×
- 新しい世代だから速い → ◎
数年前世代のモデルなら全然通用しますが、今回の例は15年前のモデルです。
15年前とは、2011年頃のこと。
まだAKB48がCDランキング上位を占有していました。
PS3でFinal Fantasy XIII-2が発売、
PSPではモンスターハンター3が発売。
そう、まだPS3やPSPの時代なんですね。
「15年前のi7」と「現行i7」の性能差
一言でいうと、別物です。
まず、CPU性能の目安としてよく使われる「シングルコア性能」は、
この15年で約3〜4倍以上向上しています。
さらに重要なのが、ゲームに直結する処理性能です。
- 古いCPU → 処理が追いつかずカクつく
- 新しいCPU → 安定してフレームレートを維持
つまり、いいGPUを使っていてもCPUが古いだけでGPUの性能を発揮できなくなります。
ゲーム機で例えると
Core i7 980(2011年)
→ PS3世代の性能感覚
現行CPU(Ultra 7クラス)
→ PS5〜PS5 Pro世代
つまり、
PSでいう約2世代分の差があります。
今ではどのゲームでもグラフィックのレベルが随分上がってますよね。
具体的にこの世代差で何が違うの?って話なんですが
- ロードの速さ
- グラフィックのレベル
- フレームレートの高さ
という形で、「ゲーム体験」として現れます。
PS5で今やってるゲームを、PS3で動かしたらどうなるかな?って考えると分かりやすいですよね。
恐らく5fps程出ればよくて、紙芝居状態でプレイどころではないです。
正確にはGPU等他の要素も絡んできますが、どちらにせよ
「15年前のハイエンドは、現行のエントリーモデル未満です。」
中古ゲーミングPCで絶対に確認すべき3つのポイント
この3つだけ見れば、大きな失敗は防げます。
難しい知識は必要ありません。最低限これだけチェックしてください。
- CPUは「型番」ではなく「世代」で見る
- メモリはDDR4以上かどうか
- GPUは”世代と型番”で判断する
型番や世代って数字の羅列でよくわからないですよね。
それぞれある一定の法則で書かれているので、実はそんなに難しくありません。
① CPUは「型番」ではなく「世代」で見る
「第〇世代」が一番重要、i5 i7 i9などのグレードはその次です。
例えば、
- i7-980 → 約15年前(2010年)
- i5-12400 → 比較的新しい(2022年)
どちらも「6コア12スレッド」という点は同じですが、
性能はまったく別物です。
古いi7より、新しいi5の方が圧倒的に高速です。
i7の代表世代と発売年
■ 第1世代(Nehalem / Westmere)
2008年〜2010年
例:Core i7-980
■ 第2世代(Sandy Bridge)
2011年
例:Core i7-2600
■ 第3世代(Ivy Bridge)
2012年
例:Core i7-3770
■ 第4世代(Haswell)
2013年
例:Core i7-4770
■ 第5世代(Broadwell)
2014年
例:Core i7-5775C
■ 第6世代(Skylake)
2015年
例:Core i7-6700
■ 第7世代(Kaby Lake)
2016年
例:Core i7-7700
■ 第8世代(Coffee Lake)
2017年
例:Core i7-8700
■ 第9世代(Coffee Lake Refresh)
2018年
例:Core i7-9700
■ 第10世代(Comet Lake / Ice Lake)
2019年
例:Core i7-10700
■ 第11世代(Rocket Lake)
2021年
例:Core i7-11700
■ 第12世代(Alder Lake)
2022年
例:Core i7-12700
■ 第13世代(Raptor Lake)
2022年〜2023年
例:Core i7-13700
■ 第14世代(Raptor Lake Refresh)
2023年
例:Core i7-14700
② メモリはDDR4以上かどうか
これは実際のPCスペックには表記されていない事の方が多いです。
ですがその場合、CPUの世代を見ることである程度判断できます。
(例:第4世代以前ならDDR3の可能性が高い)
- DDR3 → 古い構成(現代には不向き)
- DDR4 → 現役ライン (暴騰してるが手は届く)
- DDR5 → 最新 (暴騰中で手が出ないが、今後の主流)
容量も大事ですが、それ以前に「規格」が大前提です。
DDR3=アップグレードの余地なしと考えてOK
GPUは“世代と型番”で判断する
ここがゲーム性能の核です。
ざっくりですが、NVIDIA GeForceの目安としては
- GTX900番, 1000番台 → 古い(おすすめしない)
- RTX2000番台 → ギリ使える
- RTX3000以降 → 現役
RTXの型番は「世代」と「性能ランク」で構成されています。
例:RTX 3080 の場合
30 → 世代(RTX3000シリーズ)
80 → 性能ランク(上位クラス)
つまり、
・RTX 3060 → 3000世代の中では中位
・RTX 3070 → 中〜上位
・RTX 3080 → 上位
・RTX 3090 → 最上位
となります。
Radeonの場合
AMD Radeonの目安としては
RX400 / 500シリーズ → 古い(おすすめしない)
RX5000シリーズ → ギリ使える
RX6000以降 → 現役
RTXと同じように、Radeonの型番も「世代」と「性能ランク」で構成されています。
例:Radeon RX 6800 の場合
6000 → 世代(6000シリーズ)
80 → 性能ランク(上位クラス)
つまり、
・RX 6600 → 6000世代の中では中位
・RX 6700 → 中〜上位
・RX 6800 → 上位
・RX 6900 → 最上位
となります。
RX470など当時はそれなりに高性能でしたが、
現代のモデルには及びません。
RX470(上位寄り)< RX6600(中位)
※世代が大きく違うため、性能ランクよりも世代の影響が上回ります。
まとめ|“安いゲーミングPC”には理由がある
結論です。
安いゲーミングPCには、必ず理由があります。
- 「i7」でも世代が古ければ意味がない
- 「快適」という表記は当てにならない
- 書かれていない情報こそ重要
そして何より、
見た目やブランドではなく、“中身”で判断することが大切です。
今回のような構成は、一見お得に見えますが、
実際には「安物買いの銭失い」
買ったはいいものの、ゲームなんてまともにできずに電源を入れることもなくなるでしょう。
しかも売れないPCって処分に困るんですよね。。
とにかく、いいものはそれなりにするし、よくないから安いんです。基本的にはね。
ただし、
正しく選べば中古PCはコスパ最強です。
しっかり見極めれば、同じ予算でも
何倍も快適な環境を手に入れることができます。
この記事が
「なんとなく安いから買う」
ではなく、
「ちゃんと理解して選ぶ」
きっかけになれば嬉しいです。

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